郡上おどりに魅せられて

はじめまして。郡上木履代表の諸橋です。
こちらのページでは、私が郡上で下駄を作る経緯、この仕事に対する思いなどをご紹介させていただきます。
- Profile -
1988年生。愛知県尾張旭市出身。
森林文化アカデミーを卒業後、自然と文化に魅せられ郡上に移住。
郡上に400年以上続く「郡上踊り」で使われる下駄が郡上で作られていないことを知り、2014年、郡上の下駄文化を発信するブランド「郡上木履」を立ち上げる。株式会社郡上割り箸の下駄事業部を経て、2016年に独立し、店舗と工房を運営する。

郡上踊りに初めて訪れたのは2012年の夏。
当時、森林文化アカデミーで木工を学んでおり、郡上の友人の案内で訪れました。そこで郡上踊りに魅せられ、自分も下駄が欲しいと地元の履物屋さんの話を聞いているうちに、実はこの必需品の下駄が地元で作られていないということを知りました。これだけ重要な文化の中で使われており、さらに周りには豊富な森林があるのに、地元で作られていないのは勿体無いと感じました。そこで「郡上産ヒノキの下駄作り」をテーマに学生時代から下駄を作り始めました。実際、作り始めて郡上に通うようになると、郡上八幡の自然環境や優しい人柄に魅了され、移住して本格的に仕事にしていく事を決意しました。

夏になり、踊りが始まるとたくさんの顔なじみのお客さん達が店に顔を出してくださり、鼻緒を締め直すと「じゃ踊ってきます」と会場に向かうお客さんの下駄の音を送り出すたびに、「本当に良い仕事をさせてもらっているな」と感じます。この町の「文化」と「人」と「森林」に感謝し、下駄を通して繋いでいきたいと思います。
そして郡上八幡には、たくさんの景色があります。踊りを始め、夏には吉田川での鮎釣りや冬には鯉のぼりの寒ざらしなど、どれもこの町の人々の生活や仕事によって生み出された景色です。郡上木履もそんな「郡上八幡の景色になる仕事」にしていきたいと思います。